2015年4月5日日曜日

RaspBerryPi2でプライベートクラウドに挑戦(2)---LXCのインストール

RasPi2でクラウド環境を構築していくわけですが、どのOSSで構築するのか検討した結果CloudStackにしました。また、仮想化環境についてはRasPi2の性能も考えてLXCでやってみることにします。

まず、CloudStackをインストールする前に仮想化環境のチェックのためLXCをインストールしてみました。

OSはUbuntuに変更しています。OSイメージはこちらから入手しました。

LXCのインストールは特別なことはなく、「sudo apt-get install lxc」でインストールできます。

Raspbianでも同じようにインストールできるのですが、仮想環境をスタートするときに「/cgroupがない」といって怒られるので、前もって

「sudo mkdir /cgroup」
「sudo mount -t cgroup cgroup /cgroup」

を実行してください。

さて、UbuntuでのLXCですが、なぜか「lxc-list」コマンドがありません。「lxc-ls」コマンドは使えるので困ることはあまりないのですけども。Raspbianでは両方のコマンドが使えます。

テンプレートについてはUbuntuの方が多くあるようです。

現時点では以下のようになっています。
---------------------------------------------------------------------------
linaro@raspberry:/usr/share/lxc/templates$ ls -al
total 352
drwxr-xr-x 2 root root  4096 Apr  4 08:52 .
drwxr-xr-x 6 root root  4096 Apr  4 08:52 ..
-rwxr-xr-x 1 root root 10789 Oct 10 04:54 lxc-alpine
-rwxr-xr-x 1 root root 13625 Oct 10 04:54 lxc-altlinux
-rwxr-xr-x 1 root root 10786 Oct 10 04:54 lxc-archlinux
-rwxr-xr-x 1 root root  9446 Oct 10 04:54 lxc-busybox
-rwxr-xr-x 1 root root 29293 Oct 10 04:54 lxc-centos
-rwxr-xr-x 1 root root 10150 Oct 10 04:54 lxc-cirros
-rwxr-xr-x 1 root root 14576 Oct 10 04:54 lxc-debian
-rwxr-xr-x 1 root root 17427 Oct 10 04:54 lxc-download
-rwxr-xr-x 1 root root 47561 Oct 10 04:54 lxc-fedora
-rwxr-xr-x 1 root root 27808 Oct 10 04:54 lxc-gentoo
-rwxr-xr-x 1 root root 13961 Oct 10 04:54 lxc-openmandriva
-rwxr-xr-x 1 root root 13869 Oct 10 04:54 lxc-opensuse
-rwxr-xr-x 1 root root 40371 Oct 10 04:54 lxc-oracle
-rwxr-xr-x 1 root root 11837 Oct 10 04:54 lxc-plamo
-rwxr-xr-x 1 root root  6851 Oct 10 04:54 lxc-sshd
-rwxr-xr-x 1 root root 25489 Oct 10 04:54 lxc-ubuntu
-rwxr-xr-x 1 root root 12401 Oct 10 04:54 lxc-ubuntu-cloud
---------------------------------------------------------------------------

初回仮想環境を作成するときは約10分ほどかかります。2回目以降はキャッシュからコピーするので数十秒で作成できるようになります。

操作に関してはこちらのサイトを参考にさせていただきました。
http://www.server-world.info/


2015年4月2日木曜日

RaspBerryPi2でプライベートクラウドに挑戦(1)

RaspberryPi2(以下RasPi2)が発売されて、すぐに購入してみました。なんとなく今は3台手元にあります。
特に使い道もなくしばらく箱に入った状態だったのですが、どうせ複数台あるならクラスター作ったりHPCっぽくしてみたりできないかなと色々調べてみるとOpenStackやCloudStackなどでプライベートクラウドを作ることができそうなので、挑戦してみることにしました。

クラウドといえば使ったことがあるのはMicrosoftAzureだけなので、OSSのクラウド環境については勉強しつつやっていくことになります。

最初はRasPi2がどれくらいの性能(RasPiB+より6倍速いらしい)があるのか気になったので、ベンチマークを行ってみました。

ベンチマークの対象はRasPi2,Edison,MicrosoftAzure VM Basic A0~A3です。
RasPi2には最新のRaspbianをインストールしました。Edisonは標準Linuxをインストールしています。
AzureについてはDebianのイメージが標準で用意されていないので、デプロイ王子こと廣瀬一海氏が作成したDebianイメージを利用させていただきました。

ベンチマークにはUnixBenchの最新版を使っています。

各マシンはOSをインストール後必要なアップデートを行ったのみの状態です。
マシンごとのアーキテクチャが全く違うので、DhrystoneとWhetstoneおよびSystem Benchmarks Index Scoreのみ比較しています。

以下は表とグラフです。





グラフを見るとRasPi2はAzureA0とほぼ同じくらいの性能になるようです。
簡易なWebサーバぐらいなら余裕でインターネットに公開できそうです。

今日はここまでとします。
次回はプライベートクラウドを構築するのに必要なOSSについて書いてみたいと思います。